妊娠中は体の変化やお腹の赤ちゃんのことも考えて、洋服や靴に気を遣います。
洋服はマタニティ用でもいいけど、ヘアメイクはどうでしょう。
直接肌につけるシャンプーや化粧品に、妊娠中に危険な成分などは入っていないのでしょうか。
市販の化粧品や治療中の薬品など、妊娠中に注意するべき成分やポイントなどについて考えてみましょう。

ニキビ治療は注意が必要

クリニックなどでニキビ治療を検討している場合、アキュテインやイソトロインというニキビ治療の飲み薬を服用すると、胎児に重大な影響を及ぼす副作用があるため、治療期間中の避妊を必須としているクリニックが多く、厚生労働省のホームページでも、ニキビ治療薬についての注意喚起がされています。

シミ・シワを改善する医薬品は病院に相談を

上記に加え、美容外科や皮膚科などでニキビやシミ・シワ改善用に処方される医薬品の塗り薬でも、イソトレチノイン、レチノール、レチノイドといった成分が含まれている場合があります。
これらも妊娠中・妊娠の可能性がある時期の使用は控えるよう注意喚起されていますから、自己判断せず、必ず治療開始前に、妊娠の予定について病院で確認されることをおすすめします。

美白成分にも気をつけたいものが

シミを薄くしたり、予防する特徴を持つハイドロキノン入りのクリームも皮膚科で処方されるほか、市販の美白をうたう化粧品にも配合されていることがあります。
市販品は病院で処方されるものよりも効果が弱いとはいえ、気になるもの。
裏面などに「妊娠中の使用はお控えください」といった注意事項の記載があるものは、使わないようにしましょう。

個人輸入で手に入れてしまったら

病院の処方薬として以外にも、個人輸入代行などで市販されていない医薬品が購入できてしまう場合があります。
もし自分で購入して服用する場合完全に自己責任となってしまうので、妊娠していない確証がある時にだけ使うようにしたいものです。

パラベンや界面活性剤も控えた方が良い？

食品や洗剤、化粧品など、様々な日用品に防腐剤として配合されているパラベンも、妊娠中や不妊治療中には控えた方が良い成分として研究が進められており、そのように指導している病院もあります。
「経皮毒」という考え方を推奨しているところでは、界面活性剤も控えた方が良い成分とされています。

オーガニック製品も過信は禁物

パラベンフリー、界面活性剤不使用などをうたった無添加化粧品や、自然由来のオーガニック製品は比較的安心して使えますが、中にはいい加減な商品もあり、パラベンはフリーでも他の防腐剤をたっぷり使用していたり、自然由来のものでも、子宮の収縮を促すような成分を含むハーブがあったりします。

ママ専用のラインを出しているメーカーも

化粧品メーカーでは、妊娠中や授乳中のママが安心して使える製品の紹介に取り組んでいるところもあります。
たとえばファンケル化粧品では、自社製品のうち、妊娠中の使用をすすめないものをホームページで一覧にして公開したり、皮膚科医監修のもとベビーケア用品を開発したりしています。

神経質になり過ぎても良くない

妊娠中や妊娠の可能性がある時期に使用する化粧品に含まれる成分については、かなり神経質にチェックして口コミなどで広めている人々も多いです。
中には「あれもダメ、これもダメ」とチェックし過ぎて何も使えなくなり、かえってそのことがストレスになってしまうことも。
肌はストレスにも敏感ですから、そうなってしまっては本末転倒です。

病院で相談した後は心穏やかに

妊娠を機会に、市販の化粧品に含まれる成分や効能についての知識を深めるのは有意義なことですが、とらわれ過ぎても苦しくなってしまいますね。
使用する化粧品について病院で担当の医師にきちんと相談したら、後は極力無添加やベビー用の商品を選ぶくらいで、神経質になり過ぎず、心穏やかに過ごす方が赤ちゃんにとっても良いのではないでしょうか。